SGウイナーとは何か!?レーサーを知れば的中up パート1

ボートレースの最高峰レースといえば、もちろんSG。ポートレーサー1600余名のうち、ごくごくられた者たちしか出場できない特別な戦いた。しかも、そこで優勝するというのは至難の業。その栄誉に浴せる選手はわずか数%しかいないのだ。まさに”選ばれし者”であるSGウイナー。それがいかに大変なことかを改めて見ていこう。

まずはボートレーサーになる

やまと学校に入学する
SGウイナーになるための第一歩。それはボートレーサーになること!ボートレーサーになるには、福岡県柳川市にある「やまと学校」に入学し、1年間の訓練に耐えて国家資格を取得し、卒業しなければならない。というわけで、SGウイナーになりたい方は、まずはやまと学校に入ろう!
しかしこれが簡単でないのは明らか。以前のデータでは36名が試験に合格し、やまと学校に入学したが、この試験に応募した人数は実に1596名。そのうち1560名が試験に落ちているのだ。やまと学校に入ることがすでに超狭き門なのである。SGウイナーになるためには、まずこの難関をくぐり抜けなければならない。
さらに、その36名全員が卒業したわけではない。やまと学校の訓練は、近頃一般のテレビでも頻繁に取り上げられるほど、過酷なことで知られている。入学したはいいが、途中で挫折してしまう訓練生もいるほどなのだ。そこで耐えに耐えて、ようやくボートレーサーになれる。SGウイナーへの道は、その第一歩目がすでに熾烈なのである。
【年齢】15歳以上30歳未満
【学歴】入所日において中学校を卒業していること
【身長】175cm以下
【体重】男子 49kg~57kg・女子 44kg~52kg
【視力】両眼とも裸眼で0.8以上(コンタクト・フェイキックIOL「有水晶体眼内レンズ」手術は不可)
【弁色力】強度の色弱でないこと
【聴力その他の健康状態】選手養成訓練を行うのに支障のない者
【その他】禁錮以上の刑に処せられた者及びモーターボート競走法に違反して罰金以上の刑に処せられた者、選手養成訓練中に成績不良又は素行不良により養成を取りやめられた者、反社会的勢力との関係が疑われる等モーターボート競走の公正を害するおそれがあると認められるに足りる相当の理由のある者のいずれにも該当しない者

ここからプロデビュー

まずは水神祭をあげよう
やまと学校の厳しい訓練を経て、ついにプロデビュー。ここからはデビューする全員にSGウイナーになる可能性がある。ここまで辿り着けば、あとはSG制覇まで一直線とはいかず、まったく簡単ではない。デビューする選手は基本、モーターボートレース経験がないままやまと学校に入学し、わずか1年で水面へと送り出される。デビューしてから戦う選手とのキャリアは歴然。いきなり活躍するなどということは、今村豊でもない限り不可能である。
デビュー初1着を獲るのだって、なかなか大変だ。デビューして最初の期は(あるいは1~2年は)6コース回りが基本。ただでさえインが日々強くなる現代ボートレースにおいて、ド新人が6コースから1着を獲るのはかなり難しいことと言わざるをえない。事実、110期以降の「デビュー期水神祭(初1着)」の人数を見ると、どの期も半数には届いておらず、1ケタが当たり前という状況だ。初1着までに半年以上、あるいは1年以上を要するのが今や普通なのである。千里の道も一歩から。SGウイナーへの道も初1着から。
その初1着が簡単ではないのだから、SGウイナーへの道は気が遠くなるほど長いのである。

A1級になる

デビュー初1着はマークした。それからキャリアを重ねていけば、もちろん1着数は増えていく。技量が身につくにしたがって、成績
も上向いていくだろう。SGウイナーになるのも近い?いやいや、そうはいかない。SGウイナーへの道はまだまだ長いのである。
SGウイナーになるには、もちろんSGに出場しなければならない。SGに出場するにはどうすればいいか。ここではひとつ、ハッキリと言い切ってしまうことにする。
まずはA1級にならなければならない!
たとえばヤングダービーやレディースチャンピオンなど、A2級やB級でも出場できるプレミアムGIで優勝すれば出場できるSGはある。ただし、これはいわばオプションであって、正統的な道筋ではない。やはりA1級になることが、SG出場の、あるいはSG常連となることの、最初の関門と言うべきである。
実際、「A1級であること」が出場資格となるSGがあるのである。また、選考基準がGI&GIとなっているSGもあるが、そもそもGIは原則、A1級のみが斡旋される。GIは開催数が少ないので、やはりまずはGIレースに呼ばれるようにならなければSGへの道は開けてこない。そのためにもA1級に昇級しなければ話にならないのだ。
ただし、A1級になるのも簡単なことではない。A1級の勝率ボーダーは6.30近辺になることが多いが、大雑把に言ってこの勝率は「平均3着以上」という成績である。というか、3着でも勝率を下げてしまうという数字なのである。そもそもA1級は勝率上位20%と定められている。全選手中5人に1人しかA1級にはなれないのだ。
90期以降のおもな選手がいつ初A1級昇級を果たしたのかをまとめてみた。最短で5期目、つまりデビューから2年を要している。毒島誠、茅原悠紀、桐生順平のSG
覇者トリオが8期目。デビュー4年でやっとA1級へと昇級しているのだ。彼らクラスの才能をもつ選手でさえ、ここまで”下積み生活”を送ってようやく、A1級に辿り着いている。SGへの大きな大きな関門をクリアするのは、並大抵ではないのだ。