レース結果で表示される決まり手。
レース前にこの決まり手が読めれば、買い目を絞ることに役立つことは間違いない。
過去10年間の決まり手出現率の変遷を見ながら、現在の決まり手出現状況を探っていく。
状況や条件を絞れば、他の決まり手が出やすい状況も見えてくる。決まり手を読んで、堅そうなレース、荒れそうなレースを見極める!
レッスン1:コース別の決まり手傾向を知り1マークの展開を見極める
さまざまな状況での、決まり手出現率を見ながら、狙うべき舟券を考えていきたい。まずはコース別の決まり手出現率だ。
コースごとに決まり手出現率を考える。5年前と10年前のコース別決まり手出現率をみてみて、併せてみていくと、現在の状況がわかりやすい。例えば2コースの「まくり」出現率は、10年前に7.8%あったのに対して、現在は4.1%に下落。ジカマクリが決まりづらくなったことがわかる。また、このジカマクリが減ったことは、3コースの「差し」が4.1%から
1.9%に低下したことにも影響しているはず。2コースがまくりに行けば3コースの最内差しが届く可能性もあったが、2コース差しが増えている現在、3コースは二番差しでは届かない。結果、2コースを叩く「まくり差し」を目指し、その出現率は3.8%から4.9%へと増加している。
意外なのは5コースの「まくり差し」は3.4%で10年前と変化していないこと。3、4コースの「まくり」は減っているものの、センター強攻を利した5コースのマーク差しは健在。大穴を狙うならばココだろう。
レッスン2:7場で50%以上の出現率!決まり手「逃げ」
つぎは決まり手ごとにレース場別の出現率を見ていく。まずは「逃げ」だ。レース場別に決まり手「逃げ」の出現率をまとめると、大村と徳山のワン・ツーは、イメージ通りの結果だろう。ほか、尼崎、下関、芦屋、住之江、蒲郡で「逃げ」の出現率は50%の大台を突破している。
大村、徳山をはじめとして、シード番組が積極的に取り入れられているレース場が上位に並ぶが、尼崎、住之江、蒲郡は、シード番組が特別多いわけではない。レース場自体の傾向としてイン逃げが決まりやすいのだろう。
「逃げ」出現率の低いレース場は、インの弱い水面が並ぶ。特に「逃げ」出現率が40%を下回っている、びわこ、平和島、福岡、戸田でのイ
ン逃げの取捨は、オッズ妙味をシビアに検討することが必要だ。
レッスン3:戸田、福岡が最後の牙城!決まり手「まくり」
全国的に出現率が低下している「まくり」。とはいえ、まくり出現時の3連単平均配当はマンシュウとなっており、その破壊力は抜群。穴党ならば狙いたいところだろう。
レッスン2の「逃げ」出現率で下位だったレース
場が、軒並み上位に並んでいる。やはり「逃げ」席巻を許しているのは、「まくり」が決まりづらくなったからであることが、ここでも証明された形だ。その意味で戸田、福岡は「まくり」出現率が20%を超える最後の牙城。この両場でもまくりが決まらなくなってしまうと、「逃げ」出現率は50%を軽く超えてしまうはずだ。
「まくり」出現率下位も、「逃げ」出現率上位陣がそのまま移行したような構成となっていて、「逃げ」隆盛の影に「まくり」低迷の影響が強いことがわかる。
レッスン4:平均配当1万5千円!決まり手「まくし差し」
驚くべきことに、決まり手「まくり差し」の3連単平均配当は1万5千円を超えている。単純にビッグ配当を狙うならば、「まくり」よりも「まくり差し」のほうが優れているのだ。おそらく、スタートの遅いイン選手がいたりすると、意外に安いまくり決着の配当があるのに対して、まくり差し決着は少なくとも1艇を
叩き、1艇を差し切る分、オッズ妙味が生まれるのだろう。
ビッグ配当が狙えそうな、まくり差し決着の多いレース場を考える。すると「まくり」のランキングに比べて、やや毛色の違うレース場が上位となった。浜名湖は「まくり」ランキングで9位、津は19位、丸亀は11位、児島は21位。この4場に関しては、まくり想定で舟券を買うよりも、常にまくり差し想定の舟券を買ったほうが結果が残せそう。
まくり差しならばインは2~3着に残りやすいので、絞った舟券で勝負できるはずだ。